恥ずかしがり屋は湖の中 後編

――いつもの湖

 わたくしとカシアだけでなく、後ろの方にお魚さん達が、なぜかひっそりとのぞき見ています。
 うぅ〜。変わって下さってもいいのに……。もうわたくしは心臓がバクバクいって、酸欠状態ですのに……!
 わたくしは草原に震えながら正座をし、カシアはぶらぶらと立って私の目の前に座りました。
「セレ、友だちになってくれる?」
 上目遣いに率直に聞かれます。
 わたくしは、数回深呼吸します。そして、彼女の目を見て、わたくしの心を正直に打ち明けました。
「友だちになりましょう」
「ホント!!!」
「ただし、条件がございます」
 カシアの表情が嬉しさと戸惑いの表情を浮かべます。後ろはなぜだかどよめきが。
「一応、わたくしとカシアは、種族が違うので結婚が成り立ちません。本当の友だちになれないのです。ですが、いつの日か、カシアにとって、すばらしい殿方に巡り会える日まで、わたくしがカシアの、偽物ですが本物と同じくらいの友だちでいましょう」
「つまり、友だちになってくれるんだよね?」
「えぇ」
 必死に寝る間もおしんで出した答えがこれでした。
 こんなのでいいのでしょうか……?
 カシアの表情を窺おうとした瞬間、わたくしは湖に落ちていました。正確にはカシアに飛びつかれ支えきれずに落ちたのですが……。
「セレ、ありがとう!」
 とても嬉しそうに、彼女はわたくしにいいます。
 これで、よかったようです。ほっとしました。
 後ろで見ていたお魚さん達も拍手しています。祝福はよろしいのですが……、でも今はありがたく受け取っておきましょう。カシアも喜んでるようですし。

 頼りないわたくしですが、カシアに良き伴侶ができる日まで、わたくしが全身全霊守っていきたいと思います。

 


☆追記☆
えっと、セレとカシアのお話どうでしたか?

なんか、勘違いから成り立つ友情みたいな感じをだしてみました……。
というか、勘違いしまくりで、これって友情成立してるか?
と、思われるかもしれませんが、判断は皆様にお任せします。

今後、セレが過保護になってしまいそうなのが目に浮かぶような、浮かばないような(笑
カシアはカシアで、セレをどうからかうか、楽しんでそうですね^^。
それは、二人しかわからない未来です。

今回も挿絵はお待ち下さい><
だんだん、たまってきているような気がします(汗

他の小説も進めたいので、コツコツ頑張っていきます>▽<

ここまで読んで下さって本当にありがとうございました!!!!
 
2010/7/13 彩真 創
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